リースバック不可能だと思われたケースであっても
こんにちは。リースバック専門相談員の小野です。
やっと春らしい気温になってきましたね。冬場はまったく動きがなかった
うちのガジュマルの植木も、やーっと新しい芽がちょこちょこ出てきました~!
毎日観察して成長を見守るのが最近の楽しみです!
さて、今回はリースバックを希望でご相談にこられた河瀬さん(仮名)のお話です。
河瀬さんは、ご家族3人で大阪市内の戸建で暮らしていました。
生活は順調そのもので、毎年家族3人で行く旅行を楽しみに仕事にも励んでいたそうです。
しかし、河瀬さんがお勤めだった会社が吸収される形での
合併話が持ち上がってから、状況は一変しました。
なぜなら、合併が決定してから、給与や待遇面の改革が行われたからです。
それまで、給与の3分の1もの割合を占めていた残業手当が、
残業代込の給与に改定されました。
それにより、結果的に給与支給額が合併前の3分の2ほどに落ち込んでしまったのです。
合併により、勤務状況は見直され、
週休2日きっちり休めるようになった河瀬さん。
残業時間も大幅に削減され、家族との時間も十分確保できるようになりました。
しかし、その反面給与が3分の2に減ってしまった、、、。
そのことが河瀬さんの家計に与える影響はとても大きなものでした。
ご自宅を購入時、頭金を1,000万円入れていた河瀬さん。
そのため、期間20年と短い期間での借入をしていました。
銀行への返済期間の変更や支払い額の相談ができる可能性もありましたが、
河瀬さんが銀行に相談へ行った時には、既に支払い滞納3回目。
もっと早い時期に相談へ行っていれば状況は変わったかも
しれませんでしたが、銀行からの回答は、「一切相談は受けられない」
だったそうです。
地元の不動産やさんへ相談へも行かれたそうですが、
残債額が相場よりも低いと予想されることから、できるだけ高値で売却して、
手元に資金を残して引っ越しすることを勧められたそうです。
しかし、娘さんが現在高校2年生であり、
あと2年は出来る限り生活環境を変えないようにしてあげたい、、
という思いから他の方法はないか必死で探し、
早速河瀬さんのお話を聞き、ご希望のリースバックでお話を進めていましたが、
思うように協力してくださる投資家さんが見つかりませんでした。
河瀬さんの希望条件が投資家さんにとってかなり厳しいものだったからです。
河瀬さんの希望条件は以下の2つでした。
・家賃を出来るだけ抑えたい
・手元に400万円は残したい(相場と売却希望金額の乖離は700万円程度)
希望の家賃・希望の売却価格を両方叶えようと思うと、
投資家さんから見たリースバック中の実質利回りは5パーセント程度でした。
多くの投資家さんが購入される物件の利回りは6~10%以上がほとんどです。
“利回り5パーセント”というと、投資家さんからすれば
正直あまりメリットがない物件となってしまいます。
そのため、銀行から融資を受けて投資物件を購入しているような
投資家さんたちからは、まずご協力が得られませんでした。
しかし、リースバック予定期間が2年間だということ、
家賃と売却価格の細かい交渉、河瀬さんの人柄などから、
現金購入で協力してくださる投資家さんが一人だけ、手を挙げてくださったのです。
やっとその投資家さんが見つかった時は、競売開始1か月前でした。
これ以上見つからないようであれば、売却に切り替えるという話も
河瀬さんにしていたところでした。
そのため、希望のリースバックを叶えることができ、とても喜んでくださいました!
リースバックを行う場合、希望する家賃・売却価格と
投資家さんの希望条件との擦り合わせが一番の正念場となります。
利益が見込めなければ、協力ができない投資家さんがいることも当然です。
しかし、中には条件以外の人柄や家に対する愛情、
その他の要因で実際にお会いすることで利益としては低くなるけれど、
是非協力したい!と賛同してくださる投資家さんもいらっしゃいます!
HPに載っている事例より自分の希望は厳しいから、、
どこにいっても売却した方がいいと言われるから、、
不安な状況に陥っていると、どうしても“できそうにない”想像を
していまいがちですが、まずは“少しの可能性を信じて”、是非ご相談ください。
おわり