悲しみを乗り越えリースバック

Pocket

こんにちは、リースバック専門相談員の新井です。

 

台風に地震にと、ここ最近では自然災害が猛威をふるっていますね。被害にあわれた方におかれましては心よりお見舞い申し上げます。

 

さて、今回は大きな悲しみを乗り越えてリースバックを行ったHさん(兵庫県神戸市)のお話です。

Hさんは昨年の9月、ご夫婦で当社へ来社されました。

 

お話を聞くと、ご主人が長年勤めていた神戸市内の会社が倒産して収入が激減した事が原因で住宅ローンの返済ができない状況になられていました。

 

ご夫婦の希望は「リースバックをして、この家にずっと住み続けたい」という事でした。

 

相談

Hさんの神戸の家を調べたところ、簡単にリースバックはできないことがわかりました。というのも、Hさんの住宅ローンは残り1,500万円、それに対して売れそうな金額はおよそ1,200万円ということが分かったのです。

 

この場合、差額の300万円を用意できれば問題ないのですが、Hさんにはそれを用意することはできません。つまりこのままではリースバックができないのです。

 

そこで任意売却という方法で売却したうえでそのまま住めるようにすることにしました。

 

※任意売却とは、借入先の金融機関の許可を得て売却する特殊な売却方法です。詳細はこちら

 

早速、銀行に任意売却の許可をもらいました。さらにそこからHさんの希望であったリースバックにて解決できる目安がたった、まさにその矢先でした。

 

いつも通りご報告しようとHさんの携帯に電話すると、普段どおり私とお話をしてくれ、私もいつものようにお話をしていました。ただ、少し体調が悪いし病院に来ているとおっしゃられていました。

 

そして、1週間後、信じられない事が起きました。

 

入院

Hさんの携帯にいつも通りの電話をしたら、奥様が出られ、なんと「主人が昨日亡くなりました・・・」と伝えられました。

 

私は頭が真っ白になり、言葉も発せず呆然としていました。ついこの間もご主人と話していたばかりなのに・・・
体調が悪いと言っていたものの、いつも通り二人で笑いながらくだらない話をしていたのに・・・

 

実はHさんはガンが全身に転移していて、病院へ行った時にはすでにどうする事も出来ない状態だったのです。

 

Hさんはいつも笑いながら「嫁が怒るから家には何とか住めるようにしたい」と言うのが口グセでした。きっと、笑いながらもHさんは奥様のために気を張っておられたのでしょう。ご自身の体がこれほど酷い状態なのに気づかないくらいに。

 

奥様もお子様も、ご家族みんなが悲しみに暮れていました。

 

しかし、このまま何もせずに時間が過ぎていくのを待っているわけにはいきません。私は、Hさんのお子様も交えて現状と今後について、しっかりと話し合いをしました。

 

希望

奥様はHさんが建ててくれた家に住み続けたいとおっしゃられ、お子様達もお母さんの想いを叶えてあげたいと、資金的な援助も含めて協力をすると温かい言葉をお母さんにかけておられました。

 

そして、先月、Hさんは任意売却からリースバックという形で無事に住み続けることができました。住宅ローンが払えないという不安な状況でも前を向き、ご主人の死という悲しみも乗り越えられたHさん。

 

ご主人は天国からずっと見守ってくれている事でしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA