高齢の方にとって引っ越しはハードルの高いもの
こんにちは。リースバック専門相談員の小野です。
11月後半に差し掛かり、寒さも本格化してきましたね。私も最近は朝なかなか布団から出られなくなってしまいました。
朝シャキっと起きれるように、色んな方法を試してみましたが、どうやら丁度起きる時間帯にご飯の炊ける匂いがするよう、タイマーをセットしておくのが一番効果的なようです。あのなんとも言えない美味しそ~うな匂いにはお布団の誘惑もお手上げみたいです。
さて、今回は先日ご相談に来られた牧野さん(仮名)のお話です。
牧野さんは今年で75歳。奥様は病気で4年前に他界され、お一人で生活されていらっしゃいました。40代後半で奥様と知り合って結婚されたため、お子さんもおらず身寄りがない状態でした。
また、数年前に足を悪くされてから働くことが難しくなり、年金と貯金を少しずつ切り崩しながら生活する毎日だったそうです。住宅ローンは後2年で完済という状況でしたが、住宅ローン契約当初に期間を短く設定していたため、働くことが難しくなってから、徐々に毎月の返済額が家計を圧迫するようになってきたそうです。
それに加え、ご自宅であるマンションの修繕積立金の額が1万円程値上がりすることが決定し、更に負担が大きくのしかかるようになってしまいました。
このままでは確実に何年か後には貯金を食いつぶしてしまう!と感じた牧野さん。
奥様との思い出が詰まったご自宅でしたが、背に腹は変えられません。ご自宅を売却して、もう少し負担の少ない賃貸へ引っ越そう!と考えたそうです。
牧野さんはすぐに近くの賃貸家さんを周りました。しかし、賃貸住宅を借りるのにも75歳で身寄りのない単身であることが高いハードルになりました。
・保証人がいないこと
・働いておらず年金と貯金で生活しているということ
・高齢で単身の方を嫌がる家主さんが多いこと
(孤独死などで事故物件になることを避けたいため)。
こういった理由で、内見以前に賃貸家さんからお断りを受けてしまったそうです。また、紹介可能な物件もいくつかあったそうですが、しばらく賃借人さんがついてないような条件の悪い物件ばかりで、足の悪い牧野さんにはとても安心して住めるような物件ではなかったそうです。
家賃を払える資金があれば、賃貸物件に引っ越せるだろう!と思っていた牧野さん。まさかこんな展開になるとは予想していなかったため、途方に暮れてしまったそうです。
そんな中、たまたま新聞で“リースバック”を取り上げている記事を見つけ、“リースバック”という方法があることを知り、当社にご相談に来られたということでした。
牧野さんの要望は3つ。
①今より月々の負担を少なくしたい
②手元にも少しは資金を残したい
③老人ホームに移る必要があると感じるまでは、住み続けたい
特に、①②はリースバックを希望される方の中でも一番多い希望です。
早速、全国300以上の法人・個人の投資家をあたり、すぐに4名の方の手が挙がりました。その中で、家賃設定と売却価格のバランスから、一番牧野さんが納得できる条件の投資家さんへ、リースバックを成功させることができました。
元々、月々の負担を少なくし、手元に資金を残すためには賃貸物件へ引っ越すしかないと思っていた牧野さん。
しかし、リースバックを行うことで、負担を少なくし手元に資金を残した上に、思い出の詰まったご自宅で引き続き生活できることになったのです。本当に本当に、喜んでくださり、こちらまで幸せな気持ちになったお取引でした。
高齢の方の賃貸物件探しは、先日も夕方のニュースに取り上げられていたりと、社会問題化しつつあります。高齢者向け物件を専門に扱う不動産会社や、保証人が立てられない方への保証人代行を担う団体なども少しずつ増えてきているようですが、現状を打破するまでには至っていません。
まだまだ、高齢者を入居させることへの家主側のリスクが払しょくできていないのが現状だからです。高齢化社会がどんどん進んでいる日本において、この問題はこれからも深刻化していくことが考えられます。
今回の牧野さんのケースのように、リースバックを上手く利用することで、賃貸物件への引っ越しを検討することなく、問題を解決できる場合があります。
賃貸物件への引っ越しを検討する前に、是非一度“リースバック”という方法を、みなさんも検討してみてはいかがでしょうか。
おわり
老後資金のためのリースバックはこちらをご覧ください。